皆さんは「空白の法則」というコトバを聞いたことがあるでしょうか。
空白の法則とは、ボブ・プロクターというアメリカの実業家・ビジネスコンサルタントが「You were Born Rich」という本(Amazonでハードカバー7819円のめちゃ高い本。日本語訳はされてないので原文で読むしかない) の中で提唱した法則で、ミニマリズムときわめて相性のいい法則です。
【参考】ボブ・プロクターの有名著書
・宇宙を味方にしてお金に愛される法則
・イメージは物質化する 「富を無限に引き寄せる10法則」
※You were Born Richは英語の原文のみ
この記事では、ボブ・プロクターの説く空白の法則についてまとめます。
空白の法則とは
空白の法則とは、ボブ・プロクター(アメリカの実業家・ビジネスコンサルタント。メトロポリタン生命保険、マレーシア航空、プルデンシャル生命のコンサルも担当)が「You were Born Rich」という本の中で提唱した法則です。
原文を日本語に訳した文章が、以下。
宇宙には何もない空間が存在すると、それを埋めようとする法則があるようで、これは自分の身の回りにも共通しており、新しい何かを手に入れるためには、それが入ってくる空白のスペースを作らないといけない。
少々わかりづらい文章ですが、何を言っているのかといえば、要するに、「人生には余白が必要ですよ」という考え方です。
より具体的に言うなら「捨てることで、なにか別の良いモノが舞い込んでくる」という原理原則を説いています。(空白が生まれると、そこを埋める力が働く)
別の例えをするなら、川の水が上流から下流へ流れていくように、モノは「循環」するのが自然であり、余白ができることで別の何かが流れてくるということです。
良いモノとは、物理的なモノ以外にも、良い人間関係 (気の合う友人、大好きな恋人、風通しのいい職場 . etc) や良い仕事 (待遇がよい、仕事にやりがいが持てる、仕事内容が楽、尊敬できる人が職場にいる . etc) 、良い縁のことを指します。
逆に、空白の法則を無視して、使っていないモノを捨てないまま、そのままにしておくと、悪い運気が停滞し、悪循環に陥ります。川の例で言うなら、流れが弱まった川で土砂が滞留して、流れがなくなってしまうようなことです。
風水的にもモノを捨てたり、掃除をすることはいいことと考えられています。
また、空白の法則と似た法則に「引き寄せの法則」があります。
引き寄せの法則 = いいことを考えれば、いいことが起きるようになる。わるいことを考えれば、わるいことが起きるよという法則。
空白の法則と引き寄せの法則。
これら2つの法則を組み合わせるなら「余白を持って暮らし、いいコトばかりを考えて生きれば、良いモノが舞い込んでくる」ということになるでしょうか。
【体験談】空白の法則の実践。いかにして余白を作るか
余白には、物理的な余白、精神的な余白、交友関係における余白の3つがあります。
・物理的な余白 = モノがない、整理整頓されていること
・精神的な余白 = 時間がある、適度な暇があること
・交友関係における余白 = 人間関係が極端に寄っていない、ちがう考えの人との交流があること
1つずつ見ていきましょう。
物理的な余白の作り方
物理的な余白を作るコツは、こまめな掃除・断捨離をくり返すのと、所有の理由をつねに考えながら、モノを持つことです。
①掃除のコツ、断捨離のコツ
掃除のコツ → 気付いたときにやること。「あとでやろう!」だと、忘れる or また後回しにする可能性大。
・忘れて後から気付いた場合 → 結局、思い出したときの気分次第
・後回しにした場合 → 先延ばしのクセがつく。「今は間が悪いから、あとでやろう」「今は疲れているからできない」「今はなんとなく気分が乗らないから、あとでやろう」等。
断捨離のコツ → 迷ったら捨てること。
明確に「必要」という説明付けができないなら、「もしかしたら使うかもしれない」「もしもの時のために」「捨てるのはもったいない」はバッサリ切っていきたい。(もったいないという感情は対食べ物に対してだけ持てばいいのでは?)
②所有の理由を考える
「なぜ、この財布なのか」「なぜ、このヒゲ剃りなのか」「なぜ、この歯ブラシなのか」等。
【例1】なぜ、この財布なのか?
通常の二つ折り財布よりもさらに小さい94ミリ×85ミリを実現。カード3枚しかないポケットが必要最低限 (免許証、キャッシュカード、クレカ兼Suica←ビューカード)を備えていて、むしろいい。
札入れ部分も、ちょうど1万円札が入るギリギリの大きさで設計されているのがいい。
【例2】なぜ、このヒゲ剃りなのか?
通常のサイズより一回り小さい67ミリ×33ミリ×33ミリを実現していて、自宅用・旅行用どちらにもできる。肌ざわりも滑らかでシェービングの満足度を高めてくれる。
【例3】なぜ、この歯ブラシなのか?【プレミアムケア / 7列やわらかめ】
通常、ブラシは3列タイプでブラッシュできる範囲は狭い。しかし、7列編成にすることで1ストロークで磨ける範囲が劇的に広がる。
要は、日常に何から何まで、所有の理由を明確にすることです。
・このアイテムは、持っている必要があるのか、ないのか【存在それ自体の可否】
・このアイテムは、別の商品と比べてどこが優れているのか【他との比較】
の2つに注目するといいでしょう。
「もしかしたら、これはなくても問題ないかもしれない」という気付きになれば、そのアイテム自体が不要になるりますし、アイテムとしては必要だが、メーカーや製品がそれでいいのかを追求すれば、より満足度の高い商品チョイスを実現することができます。
精神的な余白の作り方
精神的な余白を作るコツは「余計なことは考えない、自分が考える必要がないことは考えない」というスタンスを貫くことです。
例えば、スティーブ・ジョブズも実践していた「毎日同じ服を着る」という習慣には「毎朝、自分が着る服を考える精神的負荷を削る」という狙いがあります。
スマホの中にアプリを入れない工夫をしたり、ポイントカードの一切を捨てる工夫をするのも似たようなもので、物理的なスペース確保よりむしろ、思考をシンプルにするのに役立ちます。
ただでさえ、人間は一日の何千回もの選択をくり返しているので、ムダな選択は極力カット!
選択肢がそもそもなければ、そこに選択はなくなります。
また、「自分が考える必要がないことは考えない」というスタンス強化には、オーストラリアの心理学者・アルフレッド = アドラーが承認欲求との闘争を説いた「嫌われる勇気」に出てくる「課題の分離」という考え方が役立ちます。
嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え [ 岸見一郎 ]
「課題の分離」とは端的にいえば、「その仕事は、誰の仕事なのか」もっと言えば「その仕事をやらなくて困るのは誰なのか」を明確にすることです。
職場でいえば「誰もやらないから、やる」ではなく、「自分が困るから、やる」というスタンスを徹底することです。
善意で仕事をしていては、次々に仕事が積み重なってキリがないので、それをやらないと本当に自分が困る仕事のみ優先順位を上げるようにします。
こうすることで、いわゆる雑務がなくなって、本当に意味のある仕事ができるようになります。これも、精神的な余白を作る工夫の1つです。
交友関係における余白の作り方
交友関係において余白を作るコツは、自分が所属するコミュニティを増やす、あるいは密なコミュニティ以外の場所で人間関係を持つことです。
社会人でいえば、職場の人間関係とはまったく違う社会人サークルに入ってみたり、サークルに入らないまでも、職場外の人に会うことです。
学生でいえば、部活やサークルの友達以外の友達とも交友関係を持つことです。
別の学校の友達に会ったり、バイト先や予備校の友達に会うのがいいでしょう。
異なるコミュニティを横断することで、そのコミュニティ特有の考え方に固執することなく、柔軟な思考を持つことができます。
【注意】孤独を愛すな
交友関係において余白を作るということは「自分の所属するコミュニティと距離を置け!」と言っている訳ではありません。
会社の同期や、同じ部署の人間関係、学生時代からの人のつながり。全てかけがえのないものですので、その縁を大切にしつつ、ある程度は対外的な交流もしてみましょうという提案です。
社会人になってからの孤独は、学生時代の何倍もきついので注意してください。
まとめ
●新しい何かを呼び込むためには、空白が必要。
●物理的な余白、精神的な余白、交友関係における余白を持つべし!
【ボブ・プロクターの著書】
・宇宙を味方にしてお金に愛される法則
・イメージは物質化する 「富を無限に引き寄せる10法則」